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十勝ナイタイ和牛

迷子になっちゃうほど広い。総面積1,700ha。

ナイタイ高原牧場

上士幌の町から北西に10㎞ほど走った先にあるナイタイ高原牧場。アイヌ語で「奥深い沢」を意味するナイタイ山(標高1,332m)の南東山麓に広がるこの牧場が、十勝ナイタイ和牛のふるさとです。広さは東西5.5km、南北3.1km。総面積は約1,700haで、なんと東京ドーム358個がすっぽり収まるというからびっくり。単体牧場としてはもちろん、日本一のスケールです。

牛の頭数は最盛期で2,000以上。冬から春までは麓の畜舎で飼育しますが、夏場は丘陵地帯に放牧された牛たちがの~んびりと毎日を過ごします。その風景に思わず、「北海道はでっかいどお!」と叫ぶ人が後を絶ちません。

緑が続くと感動も続く、美しい観光名所。

ナイタイ高原牧場

ここは町が運営する公共牧場である反面、観光スポットとしても一般開放されています。牧場一帯は標高が365~1,000mで、ゆるやかな起伏に富んだ形状が特徴。この牧場をグルリと囲む約14㎞の周遊道路を走ると、田園風景が次々に目に飛び込んできます。感動的な美しさにつつまれていると、まるでヨーロッパにいるかのよう。(行ったことはないですが)それとどこか懐かしい感じがするのは、テレビCMや雑誌などに数多く取り上げられたからでしょうか。

また、頂上付近の展望台からは十勝平野の絶景が一望できますし、晴れた日なら阿寒の山並みまで見渡せます。さらに、レストハウスではおいしい地元グルメも味わえますので、十勝を訪れたときはぜひ立ち寄ってみてくださいね。

厳しい出荷基準をクリアした牛たち。

十勝ナイタイ和牛

さて、お話を本題の"十勝ナイタイ和牛"に戻しましょう。そもそも十勝ナイタイ和牛とは、自然豊かな十勝・上士幌町で生まれ育った黒毛和種で、月齢28~32ヶ月、去勢されたオスかお産を経験していないメス牛に限られます。さらに、肉質等級の格付も5等級か4等級の牛しか十勝ナイタイ和牛の称号を与えられません。

もちろん、安心・安全に対する配慮も格別です。たとえば、粗飼料なら町内産の乾草と道内産の稲わら、濃厚飼料も高価なビタミンCを添加した上士幌オリジナルメニューを与えるこだわりよう。さらに、十勝で長年培ってきた肥育技術と細やかな管理体制が整ってはじめて、やわらかで食べ飽きることのないあの霜降り肉となるのです。

ストレスフリーの環境で牛を育てる。

大道牧場

ナイタイ高原牧場は、近隣の畜産農家から月齢6ヶ月以上の幼い牛を預かって育て、授精して妊娠すると、出産の2ヶ月ほど前に再び畜産農家へと戻すという、育成牛預託専門の牧場。上士幌町内にはこのシステムを利用し、生まれたての子牛や若い母牛を飼っている契約農家が10軒ほどあります。そのなかの一軒が大道牧場。親子三代にわたって牧場を営み、現在は約90頭の黒毛和牛を育てています。

牛たちは、天気が良い日は牛舎から出て広い牧場で運動をしたり、草を食べて昼寝をしたりと、自由気まま。また夜になると牛舎に戻って眠るので、うらやましくなるほどストレスがありません。そのせいでしょうか。どの牛も色つやが良く、おだやかな顔つきをしているようです。

「おいしくなあれ。おいしくなあれ」と
言い聞かせて育てる日々。

大道牧場 代表/大道 欣実

うちも元々は乳牛がメインでしたが、何年か前から肉牛の黒毛に切り替えました。正直そのほうが、手間がかからないんですよ。それに、この広い土地が牛の飼育環境に適しているおかげか、牛たちものびのび育ってくれています。肉質も良くなっていると思いますよ。ただ、黒毛和牛はホルスタインよりも身体が弱いから、とくに子牛であれば下痢や肺炎にかからないように、一頭一頭、毎日しっかり管理する大変さはあります。大きくするにはそれなりの苦労がありますが、跡を継いでくれている息子といっしょに、「おいしくなあれ。おいしくなあれ」と言い聞かせながら育てていますよ(笑)。